城同源哲税理士事務所創立30周年記念講演会より、ズボラ料理で有名な
奥薗壽子氏によります講演会の模様を一部抜粋して掲載します。

 ズボラ料理の究極
 
− 楽 し く 幸 せ を −

 皆さん、こんにちは。奥薗壽子でございます。どうぞ宜しくお願い致します。 実は、私は沖縄の大ファンでして、今日こうして沖縄で講演会をさせて頂く事がとても嬉しくて、もう何ヶ月も前からこのお話を頂いたのですが、今日の日を楽しみにして参りました。このような機会を頂いて本当に感謝しております。
 私は、
ナマクラ流ズボラ派家庭料理研究家という肩書きをつけていまして、この肩書きをつけたのはかれこれ、5〜6年位前になるんですが、私がこういう肩書きをつけるというと、その当時出版関係の人達は、「肩書きにズボラみたいなマイナスイメージをつけた料理研究家は、仕事がなくなるからやめた方がいいよ」といろいろな事を言われ、みんなからすごい非難をされました。その当時私は、全くの無名の料理研究家として、地方のJAの婦人部の方に教えるとか、そういう地味な仕事をしていたのです。全くの無名ですが、料理研究家というだけで、皆さん緊張されていて「私はズボラな料理しか作りませんから」と言うと、その途端、皆さんの緊張の糸が切れて、「ズボラな料理だったら私でも作れるかな」と言って心を開いて下さる事が何回もあったんですね。
 私のいうズボラという言葉は、最初はあまりうまく理解されなくて、ズボラと言うと、単なる手を抜いて料理をすると思われがちなんですが、手を抜く事によって、自分に後ろめたさがあったり、手を抜いているはずなのに、ちっともラクした気分や得した気分にならなかったりする。そういう手の抜き方は私から言わせると、正しいズボラではないんじゃないだろうか、せっかく手を抜くんだったら「
ああ、こんなに手を抜いたのに、こんなにおいしい料理ができてしまった」というワクワク感があったり、「こんな風に手を抜いたらどうなるんだろう?」という遊び心があったりとか、手を抜いた事によって「今日はラクしたなあ」という幸せな気分になれる。更に家族と食事をする時に疲れた顔をせず、楽しい気分で食事ができる。そういういい意味でのポジティブで正しいズボラができないだろうか、と思って私はズボラと言っている訳です。それで今日は、正しい手の抜き方をちょっとお話させて頂きたいと思います。
 究極のズボラ料理というのを1品だけ紹介させて頂きます。究極のズボラ料理というのは、実は
1鍋3品15分というのがあって、テレビでもやった事があるので、ご覧になった方もいらっしゃるかとは思います。「なぜ、1鍋3品15分で作ろうと思ったんですか?」という質問をされる事が多いんですが、私も一応、普段は主婦をやって、母親をやって、仕事もやって結構忙しくしていて、家で仕事をする事もあるんです。その時もやはり晩ごはんは作らなきゃいけなくって、「ああ、今日は作りたくないな〜という日が人間ですかうあるんですね。そういう時にいかに料理を楽しく作れるか、というのがポイントだと思うんですよ。作るのが嫌だな〜と思いながら作るとロクなものができないんですよ。結局いいものができないと、疲れが2倍くらいになって、食卓も無口になってしまうので、家族みんなに疲れが伝染してしまって、とんでもない雰囲気に陥ってしまうので、疲れている時こそ、気持ちを切り替えて楽しく料理ができると、いい雰囲気になると思います。そこで、疲れていてもいかに楽しく料理ができるだろうかと考えついたのが、この1鍋3品15分の料理なんです。ゲームバトルのような感覚で楽しく作れますよ。
 まず、フライパンでたまねぎとじゃがいもと人参をバターで妙めますでしょ。その上に塩こしょうをした鶏肉をのせるんです。そして蓋をして蒸すんです。そうすると、上の鶏肉を蒸しているんだけれども、下の野菜は肉から落ちる旨味で蒸されて野菜もおいしくなる。肉を蒸しているんだけど、実は野菜も蒸されているという状況なんですね。でもこれだと2品ですよね。でも、ある時フライパンを見ている時にハッと気がついたんですよ。一番下に野菜、その上に肉、で蓋となるのですが、肉と蓋の間にすき間があるんですよ。このすき問ってもったいないんじゃない?と。じゃあ入れてみようと思って、小房にわけたブロッコリーをのせたんですよ。ブロッコリーは別ゆでしなくてもいいですよ。下の野菜と肉の蒸気で蒸されていい感じにできあがります。火が通ったらパーツときれいな緑色に変わりますよ。
 それでブロッコリーに火が通ったら取り出して、マヨネーズとあえてサラダにするでしょ。そして鶏肉はお箸でさしてスーツと入ったら火が通っていますので、火が通ったら取り出して、ドレッシングをかけてチキンサラダにするのはどうでしょう?そして残ったじゃがいも、たまねぎ、人参の妙めたものは、とろけるチーズ等をかけて蓋をすると、野菜のチーズ焼ができますね。ほら、あっという間に3品できました。加熱時間はトータルで10分以内だと思います。この1鍋3品15分のコツは一番下が火の通りにくい野菜、2番目が肉か魚、3番目が火の通りやすい野菜、というポイントを押さえておけば、いくらでも考えつきますので、皆さんも考えてチャレンジして下さいね。
 一番初めにもお話したんですが、うしろめたくなる手抜きはよくないと思うんですね。手を抜いても、自分がワクワクして、食べる人にもワクワク感を伝えられる。料理で一番大切なのは、どんな料理を作るか、どんな料理を食べるかという事よりは、その食卓を囲んでどれだけ幸せな時間をすごせるか、という事だと思います。いくら完壁な味付けで、完壁な料理が出てきたとしても、その場の雰囲気が暗かったり、作った人がグッタリ疲れていたら、その料理はちっともおいしくないんじゃないだろうか、と思うんですね。作った人がニコニコして、そして食べる時間を大切にできたならば、ズボラが成功した証拠だと思います。それで作った人が「今日はこれでうまくいったから、又明日も作ってみよう」と思えたならば、それはますますズボラが大成功している証拠だと思います。皆さんも、ちょっと頭を使い、ワクワク感をいっぱい蓄えながら、ぜひ料理を楽しんで頂けたらいいかなと思います。
 今日はどうもありがとうございました


奥薗壽子氏の詳しい内容はホームページ なべかまぺえじをご参考下さい。
HPアドレス:http://www.nabekama.jp/index2.htm