第9話、スコアの話しはゴルフだけではない −Balance sheet−B/Sの話一 税理士 城 間 源 哲 七月の中旬、沖縄商工会議所で一時間半のお話しをさせていただきました。主催は沖縄県中小企業団体中央会で、標題は「利益計画は航海の羅針盤(らしんばん)」というものです。数字が、個々の構成員(スタッフ)の具体的な行動につながればという思いをお話ししました。その内容は損益計算書(P/L)を勉強するときにふれます。前回は、固定長期適合率(こていちょうきてきごうりつ)について勉強しました。むつかしそうな言葉ですが、要するに長期の資産である固定資産(前頁の表参照)は長期の資金でまかないましょうということでした。よい買い物があるとつい急ぐあまり、結果的に長期借入の資金手当ができなかったりして、資金繰りを圧迫することはままあることです。理屈は解っているが、意思決定、そして行動は別にすることはよくあることです。資金繰りを担当する経理責任者の意見を聞きながら最終判断を下しましょう。 実はこの比率は会社の安全性をはかる上で、重要な指標です。比率が低い程良いのです。長期の資産 に対して、より多くの長期資金を使っていてその一部を当てているから{固定資産÷(自己資本+固定負債)}×100ということです。金融機関がみなさんの信用点数をだすとき、例えばこの比率が100%以上は0点、80%まで1点、60%まで3点とかをつけているはずです。他の項目も含めてこのようにしてスコアを算出して、債務者(我々のこと)の信用評価をするわけです。 貸借対照表(B/S)上で安全性を見る今一つの重要な比率は、流動比率です。先述の国定長期適合率とともに、会社の財務の安全性を示すものです。流動比率は会社の決済能力を表す指標です。じきに(1年以内に)払わなければいけない負債(流動負債という)に対してじきに現金化できる資産(流動資産という)はいくら備えがあるかを見るわけです。具体的に流動資産とは普通預金、定期預金、売掛金、受取手形などすぐに資金化しやすい資産のことです。計算式は(流動資産÷流動負債)×100です。したがって、この率は多い程よいわけです。先述の信用格付の評価でいくと、100%未満は0点、100%以上1点、120%以上3点とか、金融機関は、みなさんのスコアを計算しているはずです。 ![]() これからの金融機関とのおつきあいは、固定長期適合率とか流動比率とかの各種経営分析の得点数(スコア)が、貸付けるにしても利子率を決定するにも重要視されるはずです。ウェットな人情味あるおつきあいは、これからはあまり期待しにくい時代に徐々になっていくのかもしれませんね。そして分析数値を出すための試算表や決算書などのデータ提出の依頼電話が、これまで以上によくかかってくることになります。われわれも、自分の会社のことについて、比率による説明もある程度できるように、ぼちぼち勉強して行きましょう。 |