
2000年から米国では「自分の健康は自分で守るための健康の自己管理」を促進するため五項目の検査を支援するキャンペーン「健康の指標5」(Healthindicators5;HI5)を開始しました。
五つの検査項目は次のとおりです。以下その項目と意義について述べます。
要約すれば、糖尿病、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、前立腺癌、甲状腺機能異常、貧血の5疾患は、健康管理の主要疾患としました。血糖、コレステロール、PSA(prostatic−specificantigen=前立腺特異抗原)、TSH(thyroid
stimulating hormone=甲状腺刺激ホルモン)、ヘモグロビン(血色素)の5項目検査により、重要疾患を効率的に監視でき、その検査結果の報告書を保存し、前回の検査結果と比較して、自分の健康状態を管理することを奨励しています。
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1:糖尿病は、
- わが国でも国民病になりつつありますが、羅患率※りかんりつ(病気にかかる割合)が高く社会的・経済的損失が大きい疾患であり、血糖検査により糖尿病を早期に発見して適切にコントロールすれば、患者の予後を改善でき、医療費も節減できます。
- 2:米国では虚血性心疾患は、
- 死因の一位を占めています。よって血清コレステロールは、主要な危険因子であることから、適正にコントロールすれば、虚血性心疾患を予防できることが、大規模な疫学調査により証明されています。
- 3:前立腺癌は、
- 米国男性の癌の中で羅患率1位、死亡率2位を占めます。50才以上の男性を対象にPSA検査を行えば、死亡率を低下できることが実証されていて、日本では発生率が低くド
ックや健康診断ではオプションになっていますが、たまたま、城間税理士事務所の健診実施の時期に本県某村の集団検診でPSAの陽性率が異常に高いとの新聞記事があり、貴社の40才以上の男性には内緒でと云うか独断で検査しました。幸い皆さん全員陰性でホッとしました。
- 4:甲状腺機能異常は、
- 日本でも高く、成人女子は20〜30名に1名は異常者がいると云われていますが、多くは見逃されています。TSH検査によりほとんどの甲状腺異常を検出できます。TSH(甲状腺
刺激ホルモン)は脳下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンの探知機のような役目をしています。甲状腺ホルモンが多ければ、フィードバックにより数値が低く、甲状腺ホルモンが少なくなれば、高い数値を示します。これ又独断とサービス精神(?)で貴社の女子職員全員検査しましたが、幸い皆さん正常値でした。
- 5:ヘモグロビンは、
- 血液疾患だけでなく、出血性疾患、感染症、慢性腎炎、膠原病※こうげんびょう(リウマチもその一つ)、ガンなどでも低下します。鉄欠乏性貧血が圧倒的に多いのですが、へモグロビン検査は、貧血を来たす慢性疾患の早期発見にも役立つ検査で、わが国でも通常の健康診断でお馴染みになっています。
以上アメリカ式自己健康管理の検査項目をみると、いかにも経済費用効率を重視するお国の医療事情を反映していると思われます。米国では検診や健診は、日本はど 普及していなくて、医療は皆保険制度ではなく、医療費が高い上に近くに医療機関がない地域もあります。医療技術が進歩している国でありながら、日本のように住民検診もなく、例えば、胃がんの診断が遅れて、死亡率は70%を超えていると云われています。
(医療法入 明心 宜野湾胃腸科 医院 院長 与 那 原 稔)

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